性能向上の「当たり前」が崩れる日
これまでコンピュータやスマートフォンの世界では、毎年性能が向上していくのが「当たり前」でした。かつてのような倍々ゲームほどの勢いはなくとも、毎年30%程度の着実な進化を遂げてきたのです。
しかし、2026年。私たちはその「当たり前」が通用しない、異例の事態に直面するかもしれません。
笑えないレベルの「メモリー価格」急騰
なぜ、最新モデルなのに性能が下がるという逆転現象が起きるのでしょうか。その元凶は、世界的なAI需要の爆発による「メモリー(RAM)価格の高騰」です。
現在の値上がりは、もはや「高騰」という言葉では生ぬるい状況です。昨日まで2万円だったパーツが、わずか1ヶ月で4倍、5倍に跳ね上がる。そんな笑えない事態が現実のサプライチェーンで起きています。この傾向は2028年まで続くという予測もあり、予断を許しません。
メーカーが迫られる「苦肉の策」
スマートフォンを製造するメーカーにとって、パーツ原価の上昇は死活問題です。しかし、価格を2倍、3倍に引き上げれば消費者は離れてしまいます。
「販売価格を維持しつつ、利益を確保する」。この難題をクリアするためにメーカーが取らざるを得ないのが、「メモリー搭載量を減らす」という選択肢です。
【2026年に予測されるスペックダウンの例】
- ハイエンド: 16GB → 12GB へ削減
- ミドルレンジ: 12GB → 8GB へ削減
- エントリー: 4GB への据え置き、または制限
私たちの使い勝手にどう影響するのか?
メモリーが減るということは、スマートフォンの「余裕」がなくなることを意味します。特に以下の場面で影響が顕著になるでしょう。
- AI機能の停滞: AI処理は膨大なメモリーを消費します。RAM不足により、最新のAI機能がスムーズに動かない、あるいは機能自体が制限される可能性があります。
- マルチタスクのストレス: 同時に開けるアプリが減り、アプリを切り替えるたびに「再読み込み」が発生するイライラが増えるかもしれません。
- 重量級アプリの動作: 最新ゲームや動画編集など、高い負荷がかかる作業でのパフォーマンス低下は避けられません。
もちろん、プロセッサ(CPU)自体の進化や、OS側の最適化、ストレージをメモリーとして使う「仮想メモリー」技術などで補完はされるでしょう。しかし、物理的なメモリー不足を完全にカバーするのは困難です。
結論:2026年モデルは「賢い見極め」が必要に
2026年は、最新機種だからといって盲目的に信頼できる年ではなくなるかもしれません。
特にAI機能をフル活用したい方や、ゲームなどのヘビーユーザーにとっては、スペックダウンの影響を強く感じる年になるでしょう。これからスマホの買い替えを検討する際は、単なる「発売日」だけでなく、「メモリー容量が前モデルから維持されているか」を厳しくチェックすることが、失敗しないための鍵となりそうです。

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